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主にプログラミングのNITSな話

途中参加した仕事ですぐ新しいことは始めない方がいい

ある程度成果物がある状態のプロジェクトに参加したときに、すぐに新しいことをやらないほうが良いという話。

例えば入社直後や異動直後など、環境が新しくなった直後は成果が欲しくなる。これは信頼0の状態を早く脱したくなるからだと思う。その時やろうとしていることが既存の仕組みを壊して1からやり直す方法だとしたら、それは悪手のことが多い。いくつか理由があると思う。

  • 新しい環境では過去の経験と違う状況になるので、課題設定する際に気にする違和感が慣れの問題なのかどうか判断しづらい。
  • 自分の成長と成果物の成長に相関関係ができると逃げ場がなくなる。タイミングをずらすことで冗長性を作れる。
  • 問題が発生すると、後で振り返ったときに人が増えた直後に状況が悪くなった、という判断になりかねない

新しいことをするのは成果としてわかりやすい。しかしアーキテクチャと同じで、多くのものにはトレードオフがある。デメリットを無視してメリットだけ享受しようとするのは、長いスパンで考えると無責任。後になってデメリットに直面したとしても、それを元の状態に戻すのが難しいこともある。

気をつけているつもりでも、自分はそういう失敗を繰り返してしまう。ある程度シニアになって、主体的に活動して何かを良くすることを期待されるので、その期待値を超えつつ余計なことをしない、という塩梅がまだ分からない。

若いときは新しいことをして経験を積むことが優先だったのであまり気にしなかった。ただ最近はちゃんと長期目線で価値を毀損しないプロダクトを作ることに目線が行くので、ちょっと保守的になりがち。成長しないと詰むし、かといって変え続けると安定しないので、世の中の人はどう考えているのだろうかと気になっている。